競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【紫苑ステークス 2023 レース回顧・結果】G2初年度は十分級

■ブログランキング参加中です(記事が参考になったという方は是非クリックで応援をお願いします)

紫苑S 2023 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 モリアーナ 1:58.0 34.3
2 ヒップホップソウル 1:58.1 35.9
3 シランケド 1:58.3 35.0
4 キミノナハマリア 1:58.4 35.8
5 ミシシッピテソーロ 1:58.5 35.6

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 紫苑S 2023

 

9/9 紫苑S ▲不的中

 

レース全体のふり返り

 

金曜大雨、当日は重スタートのしっかり水分を含んだ一日だったが重の時点から相当速く、稍重回復したメインの時点で野芝期平均の-0.7~-1.0秒/1000mあたりだったとみられる

 

時計は速いが、イン前バイアスは薄く展開ひとつで差しも効く状態

 

前半1000m58.1秒通過は、馬場換算後でも明らかに飛ばし過ぎなハイペースで、11.8 - 11.9 - 12.4 - 12.0(上り36.3秒)とこの日では相当終いを要した消耗度の高い一戦

 

17頭立ての後方3~4番手で溜めたモリアーナが直線追い込みVを決め、1分58秒0のハイレベル決着

 

ラスト1Fで0.4秒の加速が入っていること、馬場換算後でも3勝クラス水準(≒世代G1争覇可能級)で決まっていることをみても、秋華賞での打倒女傑に関してこの上ないリハーサルになったとみられる

 

 

 

紫苑S 2023  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

キミノナハマリア

予想➡➡➡

結果➡➡➡4着

ペースも相まって、陣営が戦前危惧していた「距離はギリギリ」の部分が最後に出てしまった感じ。

上位の中では比較的前につけて正攻法の競馬をしたが、勝ち馬と3着シランケドにも坂上で交わされ、ちょい不運な格好での圏外。

むしろこのペースで、この内容で僅差なら、2000mギリギリとは思わなくても良さそうだが。

1800mベストは否定するつもりもないが、スタミナ不足を嘆く必要はないとの判断。

どのみち、展開が展開だったので、予想編でも指摘した「枠と並びから好位を取れてしまうシーン」が裏目に出る方向に転んでは、スタミナ論以前の問題だろう。

次回2000m以上戦に出てきた時に、「距離が......」と見られたシーンこそが狙いになるかも。

 

 

グランベルナデット

予想➡➡➡

結果➡➡➡10着

この馬が直線であそこまで無抵抗で沈むとはちょっと想定外だった。

3コーナーから押せ押せ、直線を待たずして鞭も飛ぶ始末ではそれも仕方ないが。

2戦目を見てもハイペース自体はこなせて然るべきだし、今日はたまたま“決壊”ラインを越えてしまったことと、この鞍上の正攻法騎乗がさらにそれに拍車をかけてしまっただけだろう。

 

 

ヒップホップソウル

予想➡➡➡

結果➡➡➡2着

とにかく、敗れはしたが◎◯2頭の内容を見てもこのレースにおいてはこの馬の強さが際立つ。

この日の回復途上の稍重馬場は外差しも決まっていたし、そこでイン好位で揉まれながら競馬をして残したことは、秋華賞に向けて非常に大きいと思われる。

ただし、この厩舎で馬自身関西圏への輸送未経験ということで、狙いのシーンは中山牝馬Sや中山金杯あたりへとズレ込みそうだが。

 

 

モリアーナ

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

勝ったのは結構な偶然の産物でどう見てもド派手、それでいて12.4 - 12.0やら額面も立派で、この上なく扱いに困る勝利内容。

すなわち、「次回過剰売れ必至な上に、パフォーマンス自体も優秀でこきおろせない」やつで勝ってしまった。

2戦目の横山典騎手的にも「溜めるしかねぇ」だったとは思うが、それにしても鮮やかだった。

ここで狙えなかった身としては、まさか秋華賞で狙えるわけもなく、差し届かずキャラが差し届くシーンでだけ狙いたい。

そして、改めてやはり今年のクイーンC、NZTともに優秀な一戦だったとの認識が強まるところ。

 

 

3着シランケドは、俄然その末脚の安定性に注目が集まり始めるところだろうが、それでも“漁夫の利”色を前面に評価が上がらないとみる。

それくらい、とにかくこのキャラ&バックボーンでは永遠に人気とは無縁のはずなところがいい。

あくまで期待値論としてだが、この組では最上位評価としてしまってもいいくらい、「コケたらすぐに人気暴落」キャラとして、そのスタミナとハイペース適性に今後も注目していきたいところ。

 

他では、こういう展開・決着であったことからも気にかけておきたいミタマ(6着)に注目。

割って伸びてくる際の脚は上々だったし、通過順としては似たりよったりに映る5着ミシシッピテソーロよりは前々粘走の形だった。

4ヶ月ぶりの休み明けでもあったし、まだまだ力量不足の現状にあってはよくやっていたと思う。

少なくとも3勝目を、そこからはスタミナを武器に4勝目......と期待してみたい一頭。

シランケド同様に、各種背景からこの馬が過剰に人気するということもなさそうで。