競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【スプリンターズステークス 2024 レース回顧・結果】出し切れるかどうか……

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スプリンターズS 2024 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 ルガル 1:07.0 34.2
2 トウシンマカオ 1:07.0 33.5
3 ナムラクレア 1:07.1 33.2
4 ママコチャ 1:07.1 33.9
5 ウインマーベル 1:07.2 33.6

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 スプリンターズS 2024

 

9/29 スプリンターズS ▲不的中

 

レース全体のふり返り

 

芝は野芝期比で-0.5秒/1000m程度と今開催当初の超速馬場は完全に鳴りを潜めたが、依然として内が良い状態が続いた

 

前半3F32.1秒、後半3F34.9秒での1分07秒0決着(後半4つは10.4 - 11.0 - 11.6 - 12.3の消耗戦)

 

額面通りの久々電撃6F戦となったが、3F通過の時点でかなり縦長(ピューロマジックの離しての逃げ)となっていたため(実際勝ち馬ルガルで、前後半32.8秒-34.2秒ラップで上がっている)、「前2頭を除けば妥当なG1ペースの入り」の一戦

 

それでも、後半を優秀にまとめたことで、優秀なスプリンターズSとなった印象
 
 

スプリンターズS 2024  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

ビクターザウィナー

予想➡➡➡

結果➡➡➡6着

ゲートはさすがに上位ではあったが(それでも思っていたほどのロケットスタートではなかった印象も)、そこからは典さん×ピューロマジックの11.8 - 9.9ラップの前にスピードで完敗。

というか、こちらがむしろ「これはいかん」と手を引いた(諦めた)感じ。

この段階で、◎がスタートでピューロマジック以下を凌駕、そうなると諦めた典さん以下が突いてはいかず、近年のスプリントG1よろしくな「このメンツでも流れないの?」展開に持ち込まれる……という想定は完全に崩れ去った。

この形になって、0.4秒差ならまあ頑張ったほうではないだろうか。

そして、明暗を分けたのが勝ち馬ルガルのスタート後150~200m地点での張り出しだったあたり、非常にその後の白黒をハッキリさせていた部分だったかなと思うところ。

 

 

ママコチャ

予想➡➡➡

結果➡➡➡4着

まず、馬体重。前走比±0と絞れていなかったのが意外だった。

前年とは違い、消耗戦適性を求められる展開にはなったとはいえ、直線で内から(2着トウシンマカオ)そして最後は外から(3着ナムラクレア)もかわされてしまったあたりは物足りなく映ったが、その絞り切れなかった部分に原因があったか。

2,3着の2頭も出し切った時には強い馬たちであり、この馬の評価を大きく失墜させるようなものではないが、ペース的にこの馬の位置取りなら(馬場換算後で考えた場合)こちらに利があったとみられることから、前走(セントウルS)時の評価よりは少し下げたかなという印象。

 

 

ルガル / トウシンマカオ / ナムラクレア / サトノレーヴ 他

勝ち馬ルガルは、骨折休養明けブッツケで「出し切れるかどうか」を考えた結果、難しいと判断したが、馬は見事に出し切り、鞍上も素晴らしいあの3番手確保だった。

あそこで4番手になっていたら結果も大きく変わっていただろう。

完全に抜け出してからラスト詰め寄られたのは、気持ちの面かそれとも休み明けの分かはわからないが、いずれにせよそれでいてこの好レベル・スプリンターズSを制してくるのだからちょっと手が付けられない今後ということになりそう。

今後脚元が順調なら、久々に絶対王者として君臨できる馬かもしれない。

 

2着トウシンマカオもまた非常にハイパフォーマンス。そして、こちらもまた「出し切れるかどうか」の課題を抱えそれをクリアしてきてのもの。

この馬の場合、内枠という部分がそれだったわけだが、それもあってたしかに「この馬がこのオッズであるわけがない」状況は築かれていた(それでも、個人的には見送りの結論をした)。

内で窮屈な競馬になって果たして伸びてこれるのか。それを嫌って一度下げてでも外を回すのか。いろいろ考えられたが、正攻法でインから抜けて見事クビ差まで詰め寄ってみせた。

たしかに、縦長の隊列になってくれたことは、少しでも窮屈な競馬を避けたいこの馬にとってはラッキーだったとは思う(加えて、雨が一切降らなかった幸運も)が、外をスムーズに回って豪脚発揮の得意形ではない展開でよくやっていた。

そういう意味で、この馬もまだ上がある怖さがある。

それにしても、この馬がG1馬になれていないというのはちょっと可哀そうな印象だが。

運があれば、「珍しく晴れた」高松宮記念で悲願の美酒ということがあっても良いと思うが。

 

そして、勝ち馬ルガルで馬場換算後で平均“仕様”と考えると、強い競馬だったと思うのが3着ナムラクレア

前走のパフォーマンスやらも含めて、本当に見事に照準を合わせて戦い続けていると思うが、3コーナー手前でちょっとした“狂い”が生じたりなどどこか“持っていない”感を払拭できないままになっている。

脚質といえばそれまでの話ではある部分だが。

 

7着サトノレーヴは、ちょっと速くなると見越してかあれよあれよと囲まれて思いのほか位置が下がってしまったことが敗因だろう。

もうひとつ、さらに+4キロと増えていたことも驚きとともに、「さすがに…」と思うところ。

 

あとは、エイシンスポッターにG2ライン観点で注目したい。

たしかに、中団以降の組は馬場も相まって上り33秒台をつかってイーブンラップにまとめることのできる展開で、「そうなるとこの馬」といった流れではあるのだが、上り数値以上にゴール前の伸びに見どころを感じた。

鞍上差も一枚も二枚も劣るなかで、まだここから期待の持てる内容を示していたように思う。