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――軽い上りスピードタイプはアンラッキー、ダービーに向けて気にしなくて良い敗戦で、例えばアサヒとかがここに出てきていたら苦にしていたはずの馬場が明暗を分けた一戦。
皐月賞 2022 レース結果
ホネ的! レース回顧 / レース分析 皐月賞 2022
レース全体のふり返り
皐月賞 2022 各馬ふり返り 予想と結果
ジオグリフ
予想➡➡➡◎
結果➡➡➡1着
僚馬☆イクイノックス(2着)を前に見て並びかけると、ゴール直前で交わし切って最後は1馬身差まで広げて完勝。
そのイクイノックスとは、直線で通った位置取りの差もあったが、まさにその部分、今の中山芝での福永騎手の進路取りの妙が発揮された。
もともと、発揮さえすれば能力最上位級だった馬。
決して超ハイレベル皐月賞ではないこのくらいの決着レベルなら勝ち切って当然だし、この日の関東地方は思いの外どんより(中山は降らなかったが、場所によっては少雨も観測された)した空模様が続きノドの“爆弾”関しても恵まれていた。湿度は60%台と、この馬にとってビハインドにはならない数値だったはずで。
ただし、これでこの馬もいろいろバレたはず。
G1馬となった以上は、そのリスクを承知の上で本命勝負が出来る今回のような状況はしばらく訪れないだろうとみていて、扱いに注意が必要になった。
序盤の力みっぷりからも、単純に距離延長とさらにスローな流れは懸念材料。
ただし、この馬のポテンシャル完全発揮に1つだけ阻害要因(=アスクビクターモア逃げの個人的誤算による瞬発戦ラップ)があった可能性はあり、例えばゆくゆく雨中のG2札幌記念とかでもっと強い姿を見せてくれるかもしれない。
イクイノックス
予想➡➡➡☆
結果➡➡➡2着
完全なる差し馬場まで行っておらず、また前が内を空けることがほぼ確実視されていた状況から、この大外18番枠で一枚下げた(▲キラーアビリティとのワイド1点勝負もおもにその理由から自重)。
スローな流れを察知してか、想定よりもかなり早い段階で位置を取ってきたなという印象の競馬(どちらかというと、壁が作れず抑えが効かなかったというニュアンスのジョッキー談話だったが、言い訳にも近いか?
それによって敗れたともとれるが、まあただの直行ローテではない、確実に次(ダービー)を見据えた中20週空いての戦いでドウデュース以下に完全に差をつけたままゴールしているのだから全く悪くない。
ドウデュース
予想➡➡➡×
結果➡➡➡3着
レース全体像にもある通り、この展開を唯一追い込み(4コーナー14番手)で3着に入ったのは普通に強い競馬。
ただ、この馬から2分台、14番手といっても4コーナーまでなかなか加速入らずの横に広がっての3列目であったこと、などから世代上位は否定しないものの少し複勝圏ライン低水準による賜物だった可能性もあり。
皐月賞での上り33.8秒は、馬場改修前も含め史上最速レベルだろうし、その意味では結構凄いのかもだが。
またしても、無下には扱えないけど、人気なら次そんなに期待もかけたくないという感じでレースを終えた印象。
まさに、この主戦をして「総合力が高い」と言うように、裏を返せば突出したものが無いといったところなのかもしれない。
◯ダノンベルーガ / ▲キラーアビリティ 他
◯ダノンベルーガ(4着)は、インサイドアウトで上手く立ち回ってくればと思い中位差しの競馬で期待したが、持ち出させてはもらえない隊列になってしまい、直線もインを通す形に。
それでも、2戦2勝の身で、荒れた内を通すことを余儀なくされ、不得手な右回りでここまでやれればまあ強い。
青写真通りに日本ダービーに進めるし、十分世代の頂点に立つ可能性が膨らむ好スパーリングだったと思っている。
今日は、一団馬群の瞬発戦によって余計にこの枠がアダになった。
▲キラーアビリティ(13着)は、ゲートを伸びあがって出て、両サイドから挟まれる最悪の形での発馬に。
偶数枠でその警戒は薄めていたが、こうなってしまうとそもそも内枠ということ自体がハンデになってしまうわけで、度外視の一戦。
予想編でも指摘したように、そもそもレース上り34秒台(しかも同2Fは22.9と極めて速い)になっては苦しく、前にいたとしてもどうだったか、それを中団後ろからになってはご法度というもの。
3コーナーから内を通すだけでも荒れ馬場ロスで苦しいのに、2重苦、3重苦・・・の輪をかけた厳しい競馬になっている。
印を下げたように、前週の馬場でやりたかったというのが一番のところ。
他との指数比較次第だが、上り勝負を回避できる様相ならダービーで一発逆転狙いの手もまだ残されているとの印象(ロジャーバローズの競馬なら、という前提)。
ジャスティンロックは、瞬発戦が良かったこともあるが、荒れた内を伸びていて1,2,4着あたりの次に評価しうる存在。
ダービーも、同様に瞬発力勝負になればノーチャンスではなくなってきた。
対して、オニャンコポンはこのコース、この瞬発戦で、ほぼベストの形で運んでの6着で、底が割れた印象。
全体としては、△デシエルト、ビーアストニッシドが外枠からハナを奪えなかったことで1コーナーにかけてそれらが力み過ぎて行くに行けなくなり、結果スローペースを誘発。
多くのファンが想定した流れとは恐らく違うものになったと思うが、その原因がそれら逃げ候補の自滅にあったという一戦。
順調なら、日本ダービーではイクイノックス、ダノンベルーガの一点が基本線となる。
対して、ここを獲っておきたかった組(キラーアビリティ、アスクビクターモアなど)は、府中二四ではあくまで何か1つはマストで恩恵が欲しいところ。
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