競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【京成杯オータムハンデキャップ 2021 予想】追い切り・ラップ適性・レース傾向考察 & 各馬評価まとめ / このメンバーで『質感』が保たれなければ白旗

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――(1400m的スピード+消耗戦)対応力×前=京成杯AHの質、が崩れるわきゃないメンツということで。

目次

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京成杯AH 2021 レース概要

 

 

京成杯オータムハンデキャップ G3

2021年9月12日 4回中山2日目

発走時間:15:45

中山 芝1600m

サラ系3歳以上 オープン

2020年優勝馬:トロワゼトワル   牝5   1:33.9   横山典弘

 

 

京成杯AH 2021 枠順

 

 

 

1 1 グレナディアガーズ 牡3 川田
1 2 カテドラル 牡5 戸崎圭
2 3 ベステンダンク 牡9 武藤
2 4 グランデマーレ 牡4 藤岡康
3 5 ステルヴィオ 牡6 横山武
3 6 レイエンダ セ6 津村
4 7 マルターズディオサ 牝4 田辺
4 8 ワイドファラオ 牡5 柴田善
5 9 コントラチェック 牝5 大野
5 10 カラテ 牡5 菅原明
6 11 バスラットレオン 牡3 藤岡佑
6 12 カレンシュトラウス 牡4 池添
7 13 スマートリアン 牝4 三浦
7 14 マイスタイル 牡7 横山和
8 15 アカノニジュウイチ 牝4 横山典
8 16 スマイルカナ 牝4 柴田大

 

 

 

京成杯AH 2021 ラップ適性・追い切り 

 

 

コース的には平坦戦主流で残りは瞬発戦といった感じのセッティングだが、このレースに関しては消耗戦になる年も複数みられていて、「消耗戦寄りの平坦戦重賞」となっている。

※ラスト4Fの各区間加速内に、加速が生じないレース(例:11.5-11.7-11.9-12.2)が定義

平坦型は、カラテグレナディアガーズカレンシュトラウスカテドラル

 

追い切りからは、スマートリアングレナディアガーズに好感。ここに、紙面チェックを経てマイスタイルを追加。(←9/11 6:00追記)

 

 

 

京成杯AH 2021 過去レース傾向

 

 

傾向的には、手元にある資料を見る限り、

 

近10年で好走馬輩出の「休み明け初戦または叩き2戦目」馬が狙いのレース

該当馬➡➡➡カテドラル、カラテ、ワイドファラオらは叩き3戦目以降

 

穴を空けるパターンは大抵、間隔の空いた前走重賞(特に前走G1)組か関屋記念組

該当馬➡➡➡グレナディアガーズ(前走G1)、コントラチェック、ステルヴィオ、スマイルカナ(前走G1)、バスラットレオン(前走G1)、マルターズディオサ(前走G1)、レイエンダ、ワイドファラオと、カラテ、グランデマーレ、マイスタイルの前走関屋記念勢

 

といった感じ。

 

 

 

京成杯AH 2021 レース傾向分析&考察

 

 

 

昨年は、前年(19年)の1分30秒3世界レコード走からすれば異質と言っていいタフ馬場様相の中をトロワゼトワルが連覇(1分33秒9)。

その昨年も含め、5年中3年で消耗戦ラップというように、コース特性からはだいぶ異彩を放つ中山マイル戦となっている。

ざっくり、19年や2013年以前のようにガンガン飛ばしての高速決着なら「1400m型」を狙うべきレースで、14~16年、そして20年のように時計が掛かりだせば「マイラー以上型」が対応できるレースになる、という印象。

 

また、休み明け初戦や叩き2戦目の馬の好走も多く、2つ目に挙げた傾向データ「間隔の空いた前走重賞組」はもとより「前走関屋記念組」の中にも、ここに叩き2戦目で出走して好走を果たしている馬もみられていて、全般的にフレッシュな馬たち狙いのほうが妙味バランス的にも正解な感がある。

 

 

 

京成杯オータムハンデキャップ 2021 予想印は!? ホネ的注目馬 各馬評価まとめ

 

 

 

今年は快速マイラー・トロワゼトワルの存在こそないが、マイスタイルバスラットレオンベステンダンクスマイルカナに、グレナディアガーズ、先行策をほのめかすグランデマーレ、そして久々マイルへの距離延長で前々からが見込まれるコントラチェックにと、とにかく番手以内勢が多数。

特別逃げにこだわるというのはバスラットレオンくらいかもしれないが、とにかく(その隊列が崩れたとしてもどちらにせよ)2番手からのプレッシャーが高くなりそうな面々。

よほど、土日の競馬で「差しムード」が高まるような馬場にでもなっていない限りは、「野芝開催、それでも前」心理が働くはずとみて消耗戦突入を描く。ズバリ激走ピースは「消耗戦×前」としたい。

 

 

◎マルターズディオサ / カラテ / カテドラル / グレナディアガーズ / バスラットレオン 他

そうなってくると、スマイルカナマイスタイルの2択かなというのが個人的な見解。

 

ただ、スマイルカナに関しては、400キロ台前半の小柄な牝馬の55キロと、休み明け(いくら休み明け狙いのレースとはいえ、“前科アリ”なこの馬は……)という部分で、中心には推せない。

昨年は52キロでの2着で、その後暮れにターコイズSを勝って3キロ増える今年は苦しいはず。

 

 

◯マイスタイルは、前走を見てもまだまだベストの右回り短直線コースならG2級パフォーマンスの一発が怖いなと感じさせた馬。

消耗戦実績は3着までだが、それがこの中山マイルでの高パフォーマンス。

ここは、他にあまり「前々」というワードが当てはまる消耗戦適性馬も見当たらず、軸としては一択の感。

そして、2度目となる鞍上が今回柔軟なスタンスで臨むようなコメント(「この馬こそ、どんな競馬になるか想像できないのでは?」)を出しているように、(さすがに後方一気はないだろうが)「潰れても構わん」姿勢でないというのは安心感がある。

外枠の分、当日馬場状況で上方修正できる状況になるなどがなければ内の馬にやられるとみて、単狙い自重しての対抗◯としたが複穴期待は大きい。

 

 

その「やられる」内の馬として狙いを定めているのが◎マルターズディオサ

まだ瞬発型に映りがちなぶんだけ楽しみな今回。マークも多少は薄くなるだろう。

何せ、平坦戦の阪神Cで示した内容こそが、この馬の実質的に初めてと言っていい重賞級パフォーマンス。

当時も指摘したが、母系からダート色を感じさせるこの馬にとって、緩みの生じない持久力勝負でこそ真価。

クラシック路線で、どうしても瞬発戦レースを使わざるを得ず積んできた実績は、以上の“阪神G2冬の陣”を境に実質的に無きものとして扱うことになった。

そして、当時(4番手☆評価)と違い、今回は「未知なる適性にかけて」ではなく狙えるシーンである。

明らかに距離不足(しかも重馬場)の高松宮記念(8着)でも、消耗戦の流れであれだけ脚を使えていれば、マイルの消耗戦くらいなら難なくこなすはず。

さらに、中山では、ご存知紫苑Sの勝利(それ自体低調なパフォーマンスだが)ではこちらも今後重賞級の活躍が期待されるパラスアテナを、そして同舞台サフラン賞ではマジックキャッスルを敗っていて実績十分。

牝馬の55キロ以上勢のレースではないことは承知のうえで、阪神C(当時54キロ)でダノンファンタジー、インディチャンプの間に割って入ったポテンシャルに期待する。

チューリップ賞、紫苑Sと、休み明けでも比較的立ち上げは早く、初戦から狙えるタイプでもある。

 

 

カラテは、前走がもうこの馬の適性そのもので、1400m質の平坦馬。

中山マイルは本格化の足がかりを掴んだ舞台で、今回が極端なパターン(①超高速②スローに流れての差し決着)にならなければ当然有力。

その3勝クラスV時にも乗っていた菅原明騎手が、引き続き乗ってくるというのも非常に頼もしい。

長く脚を使うのは分かっていたので早めに動いた、と振り返ったその若潮Sは、あの前半で11.5 - 11.6 - 11.1 - 12.4の後半ラップが出色で、今なら57キロでも位置取りにさえ失敗しなければ、まず上位に顔を出してきて然るべき存在だろう。

そもそも、前走比+1キロ以上斤量を課された馬、関屋記念4着以内馬というのは好走率が高いレースでもある。

陣営曰くは、前走で「7~8分のデキ」だったという520キロ超マイラーで、さらなる上積みに期待がかかるシーン。

 

 

カテドラルは、ダービー卿CT(消耗戦)での2着があるように適性に関しては文句なし。

あとは、ジックリ構えてズドンしか持ち味がいかせないことからも、差し馬場にならないとというところで、当日(の馬場チェック)待ちとならざるを得ない。

ただし、前走もそうだったが、「そうは言いながら、一枚も二枚も上のパフォーマンス」で克服できてしまう可能性を今や秘めている馬。

前走は、参戦自体ミスマッチと思っていた条件で、あれだけ大きく外を回らされたにもかかわらずラストで突っ込んできており、評価うなぎのぼりの2着内容だった。

◯に似て、アタマは獲れなそうではあるものの馬券内には大いに期待している一頭。

 

 

グレナディアガーズは、3歳牡馬で56キロという点だけ。

前走は、上位2頭のことを考えてもハイレベル戦に疑いようなしで、緩んでの瞬発戦よりは流れての持久力勝負向きという点で適性面でもここも不満なし。

各々が単勝何倍程度なら(この56キロでも)と見積もるか、それだけだろう。

個人的には、もう一つの懸念点、(特に奇数の)外枠で危ないと思っていたのでひとまず最悪の枠は免れているが。

 

 

扱いに難しいのがバスラットレオン

当然、マイラー性能を買っている馬だし、その根拠であるシンザン記念上位勢でありNZTでハイレベル駆けをみせている点で、その春の中山でみせたパフォーマンスから舞台適性に異論はない。右回りの短い直線コースでこそだろう。

ただ、左回りで直線の長い中京でのものとはいえシンザン記念、そして札幌2歳S(3着)などをみても、どうも前で瞬発力で勝負しているように見えてならないここまで。

このレースが、消耗戦にまで振れることが多い側面をもつという点でも、その微妙なラップ適性のズレを気にしているシーン。

穴というわけでもなさそうな3歳牡馬でもあり、ここは一走様子見としておくべきか。

 

 

あと、大穴ならレイエンダ

普通買わないシーンだが、コース適性、数少ない消耗戦実績持ちとこの乗り替わりで一発候補として。

 

 

↓↓以下、当日午後追記。

中山芝は、夜間の雨もあってか土曜からは時計が1ランク鈍化した印象。

前日のような超速ではなく、この時期(野芝開催)の平均値近辺の時計が出る馬場だろう。

ただ、時計的に鈍化したからといって、差しの台頭がみられるようになったかというとそんなことはなく、むしろ逆(イン優勢)の可能性も。

展開想定が消耗戦で、この馬場なので迷うことはなさそう。

 

当初◎マルターズディオサは、ここまで明白な先行有利馬場だと心配。

枠の並び的に、挟まれて“田辺式”フリースタイル騎乗では、とんでもなく大外ぶん回しマクリのリスクがある。

それでも「強かった」にこの馬には期待しているので単穴▲には指名しておくが、外に速いのがせめて居なければなぁと思う次第(とかいって、単勝ひとケタが一番の変更理由だったりして^^;)。

ということで、その外の速いの(週半ばには、柔軟な姿勢を示していた鞍上だが、本日も好調の折、このメンツでも1列以上前を意識する「それでも前へ」の正しい判断ができると期待。この馬の想定位置取りをより前に置く)マイスタイルが◎。

この馬場で必要以上に下げる必要は無くなったと感じる◯スマイルカナと上位に。

差しは、基本内枠(イン→直線だけ外持ち出し)しか難しいはずなので△カテドラルに期待。

執筆時点、期待のグッドジュエリー(10R)の騎乗内容は未確認だが、2鞍連続の1枠でその点でもどちらか格好はつけてくる可能性は低くない。(15:10追記)