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――そう評していいと思われる中盤以降の締まった好レベル戦。
菊花賞 2024 レース結果
ホネ的! レース回顧 / レース分析 菊花賞 2024
レース全体のふり返り
菊花賞 2024 各馬ふり返り 予想と結果
アドマイヤテラ
予想➡➡➡◎
結果➡➡➡3着
序盤は最後方→中盤にアーバンシックの後をなぞるように徐々進出→2周目3角でそのアーバンシックを外からかわして先頭で直線を向いて、とほぼ鞍上的に「やりたいレースはこれ」だったという競馬になったのではないだろうか。
ただ、やはりバテないがジリジリ、というこの馬の特性はラストの攻防に出てしまっていた印象。
レース上り35.9秒なら、近年のレース平均やこの日の非高速馬場状況などからすれば、この馬にとっては文句を言ってはいけない恵まれ材料だったと思うが、欲を言えばもっと上りを要してくれても……、これが本音としてあるところかもしれない。
それでも、上位勢の水準が非常に高いレベルにあったとみられる中でのものであり、年が年なら勝っていてもおかしくなかったのだから十分すぎる走りだっただろうが。
アーバンシック
予想➡➡➡▲
結果➡➡➡1着
2周目3コーナーで少し位置取りを下げざるを得なくなったところでヒヤリとした部分はあったが、おそらく鞍上も絶対的な自信をもっていたであろう末脚に不発はなく、見事な完勝を決めた。
中盤以降に13秒台がないこのレースの中でのものでもあり、スタミナはやはり申し分なかった様子。
序盤はキープマイペース、道中で勝負圏内まで押し上げ、直線で差し切るという理想的な競馬に恵まれてではあるが、強い勝ちっぷりだった。
さすがは、皐月を終えて「ダービーは、ジャスティンミラノ-アーバンシックの1点勝負か」と見立てただけの馬だった、というところ。
◯ビザンチンドリーム / ☆ダノンデサイル 他
◯ビザンチンドリーム(5着)は、見ての通り馬券内争いという意味では着順以上に僅差だったので悔やまれる部分も。
しかも、2周目3コーナー過ぎでは躓くシーンもあった。
それであれだけ伸びてくるのだから、やはり京都外回りのコース形態と長距離に適性があったということだろう。
あとは、意外にもと言ったら失礼だが、シュタルケ騎手でこの前半1分02秒秒ペースの長距離戦ラップで、これまでに見せていた「爆弾キャラ」っぽさが抜け行儀よく追走できていた点が目にとまった。
成長がうかがえたし、もうそろそろ常識にかかってきたとみて、本腰を入れて京都大賞典などで狙っていきたい。
☆ダノンデサイル(6着)は、典さんの1番人気が確定的になった時点でそれが不安で下げたが、やっぱりこういう時に「1番人気に推すほうが悪いよ」と言いたいがために負けるべくして負けてくる、そう思わずにはいられない内容に散った(レースぶり的に、今日は内枠がアダとなったのは間違いないのだろうが)。
それで、あれだけ後方から大外に持ち出して5着から0.2秒差まで詰め寄ってくるというのは、馬はさすがというよりほかない。
「馬は頑張っているよ」をどれだけ織り込めたかが予想に関してはポイントであり、イコールこの馬の世代最上位級は相変わらずというのが総論。
すなわち、ダノンデサイル、アーバンシック、ジャスティンミラノと、ダービー組であり、皐月組であり、そして京成杯組でありといったこのラインが強いということで間違いないだろう。
そう考えると、もろに折り合いを欠き、鞍上キャラ的にも(引っ掛からなくとも)馬自身も距離がもたなかった可能性のあるコスモキュランダも中距離戻りでまた強い競馬を見せてきて不思議ないだろう。
あとは、適性外だったはずのここで、最後もよく分からない伸びを見せていたエコロヴァルツのポテンシャルに対し、1秒2差離された7着以下勢からの“警戒印”を与えておきたい。
なにせ、序盤はあの位置取り、中盤に寄られる不利、そして勝負所の2周目3コーナーでもあの不利があった中で、いくらなんでもステイヤーではないタイプのこの馬がラストもあれだけ応戦していたことに少々驚きがあった。