【フィリーズレビュー 2024 レース回顧・結果】別方向の楽しみ

――距離短縮という、アナザーダイレクション。

3/10 フィリーズR　▲不的中

①馬場は、ほぼ通年平均比±0の状態とみられ速くなく、まだまだイン優勢といった様相

②前半3F33.8秒のハイペースから、11.2 - 11.4 - 11.7 - 12.0の消耗戦となっての1分20秒1好タイム決着

③（少頭数の条件戦しかなく馬場レベルが読みにくかったこの日という不明瞭さはあれど、）特に後半の時計が優秀であり、レースの水準を上回る古馬3勝クラス近辺のラインを刻んだ印象

④完全消耗戦ラップということもあり、上位はスプリンターとしてかなり楽しみが持てる一戦になった

予想➡➡➡◎

結果➡➡➡7着同着

1～2着の2頭は強く、前々であの競馬をされるとどのみち及ばなかったとは思うが、直線窮屈になって満足に追えないシーンも多々あったので3着あたりならあってよかった印象。

ただ、あくまで「あたり」であり、その3着ラインは古馬2勝クラス以下となってしまうのだが。

それでも、自身としては馬体重増がない中でそこそこパフォーマンスは伸ばせていたとみることはできる内容だった。

予想➡➡➡抜

結果➡➡➡1着

控えめに言っても、少なくともミドルペースにもあたらない軽快逃げで、このレースとしては異例中の異例ともいえる逃げ切りVを達成してしまった。

2着コラソンビートが後続に1馬身半差をつけていることにも現れての通り、完勝も完勝というこの日の競馬ぶりだった。

完全にスプリンターだろうが、ちょっと後々大舞台でも「あのフィリーズR組」と言っている可能性を秘めたパフォーマンスで制した。

2着コラソンビートについては、結果だけが伴わなかったがそれ以外今日に関してはほぼ言うことがないといった好パフォーマンスだった。

エトヴプレが逃げてこの水準で駆けてくると知っていたら戦い方も違っていただろうし、かと言ってあの前進気勢溢れる挙動から察するに折り合い面から、出していくにしてもある程度のところまでが限界だったはず。

再びのマイル延長に対して強い黄信号感を覚えたと同時に、スプリンターとしての素質にますます期待したくなった。

あとは、多頭数の本格外枠（阪神JFも偶数枠）を未経験なので、7枠13番とかに入った時には距離に関係なく見ものだろう。

あとは、ここは細々見なくとも軒並みスプリンターとして評価しておけば間違いのない一戦と位置付けつつ、明らかにそうではないタイプを好レベルマイラー候補としてマークておきたい。

競馬ぶりもそうではなかったオメガウインク（5着）が、その最先鋒。

最後方から大外に持ち出して迫った内容が、瞬発力を武器に戦ってきたこの馬によるものだけに評価のしがいがあるというもので、前走時「重賞レベルに入ると、現状人気で信頼できるところまでにはない」とした評価を改めなければと感じた。

戦前から、キャリアとこのフィリーズRのレース質から場違い感必至で、実際のレースも厳しい消耗戦を刻んだ中で、これだけやれたことは素直に驚きだった。　☆次走注目馬☆