競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【ダイヤモンドステークス 2023 レース回顧・結果】中盤の高速化が招いた差し切りレコードV

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ダイヤモンドS 2023 レース結果

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 ミクソロジー 3:29.1 35.4
2 ヒュミドール 3:29.2 35.7
3 シルブロン 3:29.5 36.0
4 ベスビアナイト 3:29.7 35.9
5 レクセランス 3:29.8 36.5

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 ダイヤモンドS 2023

 

2/18 ダイヤモンドステークス ▲不的中

 

レース全体のふり返り

 

馬場は前週若干高速化した印象(通年平均比-0.5秒/1000mくらい)も、内圧倒的有利状況も含め、そう大きな変化は起こらず

 

前半5F、後半5Fは平均的で前年ほど速くないが、その分中盤の7Fが非常にハイレベルで、結果トータル3分29秒1のレコード更新決着となった

 

特にスタッドリー(モレイラ騎手)が押し上げていった向こう正面からのペースが厳しく、軒並み前にいた組には厳しい展開の平坦戦に

 

内が良い馬場を、人気の待機勢が外から差して伸び、そこにロス最小限差しの穴馬ヒュミドールがラチ沿いを伸びて加わっての決着

 

前年22年の2分30秒1は馬場差も加味すると上回っていないかもしれないが、それでも2分30秒を切っていれば例年の水準には到達したとみられる平均レベル戦

 

 

 

ダイヤモンドステークス 2023  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

スタッドリー

予想➡➡➡

結果➡➡➡10着

モレイラ騎手でも「抑えることが出来なかった」と語ったように、1コーナー辺りからは終始掛かりっぱなしで、向こう正面に入って以降はほとんど「行く気任せの博打モード」になってしまい大敗。

馬場を考えれば、最後の直線勝負に入る形としてはむしろ良かったが、そこまでの運びが完全にアウトだった。

結果、自らが中盤を速めレコード更新に一役買うレースになってしまった。

 

 

シルブロン

予想➡➡➡

結果➡➡➡3着

上り最速はこちら、と思い対抗◯指名(消ミクソロジーは届かない)としたのだが、同馬に対して1キロハンデをもらって上り3Fは0.6秒もの差がついた。

たしかに、ラストでミクソロジーに前をカットされたぶんはあるがそれでも先着はなかった。

結果として、この2頭には単純に脚力差があったか。

それももちろんあり得るが、このダイヤモンドSにしては、◎スタッドリーの影響でレース上り36.2秒と結構掛かった影響も少なからずあったとみている。

上りがかかる長距離戦ではミクソロジーに軍配、ただし上り高速化ならシルブロンが上だった可能性も。

何より、そういった観点でこの(「3000m超戦とは思えないほどの後半スピード勝負」想定の)ダイヤモンドSで上位に取ったというのが今回だったわけで。

そして、その意味で、真のステイヤーはミクソロジー、中~長距離の上り勝負でこそのシルブロンなのだろう。

阪神大賞典とかだとミクソロジーだが、京都版に戻る天皇賞(春)やJCはシルブロン優位なイメージを、今のところは維持しておきたい。

 

 

ベスビアナイト

予想➡➡➡

結果➡➡➡4着

冬場、本来の脚力、(道中が流れてくれたことでの)平坦戦の流れが向いたことで、ロスが響きながらの健闘4着で好感。

悔やむべきは、やはりスタートしての位置取りと、絞れてくるかと思っていたがまさかの+8キロ(古馬になって以降の最高体重更新)。

そのうち、位置取りに関しては大外枠(「隣に馬がいなくて右へ逃げるような感じになって、切り替えてじっくり乗った」鞍上談)で、敗因もはっきりしている。

セン馬で6歳、冬馬とはいえ順調ならステイヤーズSなどでまだまだ一発を期待できるか。

ただ、ここからは基本的に逆算で目標に向けて“挟んでくる”レース使いとなるかもしれず、その意味で次走注目馬にはできないが。( 次走 ステイヤーズS注目馬☆

 

 

ミクソロジー / △ヒュミドール / トーセンカンビーナ / カウディーリョ 他

勝利したミクソロジーは、(前述の通り)上りがかかる長距離戦でこそ、真のステイヤータイプ然としたところを発揮してのここ2戦といった感じ。

万葉Sはコース形態的なことで、ここはスタッドリーによる中盤プッシュによって、いずれも持久力勝負、上りを要す展開になったことで分があったのは間違いないだろう。

以上のことから、今年京都版に戻る天皇賞(春)は、有力馬に違いないが主に当日馬場による上り高速化が痛恨となる可能性は大いにあり。

そして、なんと言っても今回の様相から「長距離界に新星誕生」と見られるであろう点、それでいてまだG2級までという部分に隙があると思っている。

 

△ヒュミドール(2着)は、まず予想編に記した部分(『もともと「天皇賞(春)」を目標にして5歳シーズンを迎えた馬。当時は吉田豊騎手で、今回は距離延長ローテで継続騎乗の田辺騎手を予定と、人気はしないだろうが密かに期待している』)が大きく、「走ったら、このくらい走るよ」という好走像かなという感じ。

厩舎力×オルフェ産駒という部分も手伝って、とにかくムラ駆けタイプなのだろう。

今後も、ステイヤーとしてG3制覇までは射程圏だと思うが、まずはその「走ったら」のタイミングを見極めるのに四苦八苦することになりそう。

あとは、鞍上がインを突いたことでその他上位勢とは違い理想的な進路取りだったことも、今日の勝ち負け競馬を後押しした要因となっていた。

 

 

他では、まず脚部不安明け、+14キロの復帰戦では厳しく、実際「末脚勝負想定」でも狙いを高められなかったトーセンカンビーナ(8着)は、1.7秒負けでも後半の伸びからまだ見直せそう。

また、相変わらず乗り難しそうな挙動を示していたカウディーリョ(7着)が、序盤から前々で運んだ組の中では悪くない敗戦内容。

直線ラスト1F過ぎはズルズル行くのかと思いきや、そこからまだ伸びようとしていたあたりにも少しだけ光明がありそう。