競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【有馬記念 2021 レース回顧・結果】信じたホープと信じ切れなかった名手?

f:id:yosounohone:20211229083209j:plain

■ブログランキング参加中です(記事が参考になったという方は是非クリックで応援をお願いします)

 

――ここのところの流れからすれば、その武史Jとルメさんの差は出ていましたし、適性論からすれば能力値ではもっと差ができていたと感じざるを得ないエフフォとクロノでしたしね。

有馬記念 2021 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 エフフォーリア 2:32.0 35.9
2 ディープボンド 2:32.1 36.1
3 クロノジェネシス 2:32.2 36.0
4 ステラヴェローチェ 2:32.3 35.9
5 タイトルホルダー 2:32.5 36.9

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 有馬記念 2021

 
12/26 有馬記念 ◯的中(◎▲ワイド&◯▲◎3複
 
 
レース全体のふり返り
 
 
今年一番の大寒波襲来で、気温の低下と北寄りの風が強めに吹く状況(関東でも未明には雪が観測された)
 
前日の稍重から良回復して迎えたが、直線向かい風の影響か土曜からむしろ時計は鈍化し、通年平均比(野芝開催期除く)±0~+0.5秒/1000m近辺、さすがに内ラチ圧倒というレベルではないが依然内優勢、という馬場状態

前半が流れ、後半は平均より時計を要したが、トータルで2分32秒台前半というのはやはり上々で、超ハイレベルではないが好戦という水準

1~2番人気2頭が中団から外を回して強い競馬で1,3着するところに、インを立ち回って粘り込んだディープボンドが割って入る決着に

 

 
 

有馬記念 2021  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

クロノジェネシス

予想➡➡➡

結果➡➡➡3着

自身としては昨年から極端にパフォーマンスが下がったとかいうことはなく、悪くはない水準でかけての3着。

状態面はたしかに絶好というところまでは持っていけなかった様子だし、その中でまさに絶好調だった感のある3歳馬ステラヴェローチェと直線でビッシリ併せて負けなかったのは強い内容だったとみて差支えないものだろう。

ラストは、同馬との差をまだまだ広げにかかって前に詰め寄ってもいたし、若干名手ルメールでもこの馬を過信して脚を余して敗れた感すらある。

3~4角で囲まれて位置を悪くした部分が、勝ち馬との大きな違い。

もっとも、実はそれほど自信が無かったから、外ぶん回しをあえて選ばなかったともとれるのだが。

 

 

エフフォーリア

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

正直、この馬としては驚かされるほどのパフォーマンス水準までは到達しなかった印象での勝利。

鞍上・横山武史騎手に比べれば、馬のパフォーマンス自体はそこまでではない。

とにかく、あの3〜4コーナーでの進路、おそらく「敵はクロノ」だけに絞ってという公算によるものだろうが、素晴らしい封じ込め策だった(馬の力を信じて乗った、結果的副産物かもしれないが、個人的には“策”だったとみている)。

馬は、やっぱり状態面で秋天ほどではなく、またこのコースでの平坦戦でけっしてベストではない印象で、その中で非常によくやっていたと思う。

やはり、当初の見立ての通り(さすがに「瞬発力」の馬で「上り超鈍足展開」になればなるほどリスクに)の馬だったとみている。

来年は、府中でどれだけ見れるのか、海の向こうなのか分からないが、欧州馬場以外ならドバイ含めどこに行っても自分との戦いだけだろう。

 

 

ディープボンド

予想➡➡➡

結果➡➡➡2着

まず、パドックで非常に好気配だった。

海外帰りなんのその、むしろここに来て良くなっていたのだろう。

鞍上はインにこだわる競馬でよく勝ち馬に迫ってみせた。

とにかく、イン前馬場の時にはスタイルに合う和田竜二騎手。

G1クラスではあと少しで何かに交わされることが多くなりがちだが、先行タイプを2〜3着狙いするならもってこいな感。

馬は、上りが想定以上に掛かってくれたこと、それを助長した向こう正面追い風状況で、鞍上の積極姿勢も働いた結果、スタミナを武器に立ち回れたことがプラスになった。

レース上り36秒台を切ってくるような有馬だったら、もう少し苦戦していたはず。

 

 

 

あとは、タイトルホルダー(5着)が「強い逃げ馬ではなく、逃げた時に強い馬」であることを再認識、今日は枠とパンサラッサの存在でやむなしの状況であったことをまず挙げたい。

その中ではよくやっていたし、強い3歳世代で且つ斤量差もらい状況ではあったが、この形でグランプリで後続に3馬身つけるのだから、逃げ濃厚なパターンなら重賞はおろかG1でも本命を幾度となく打つことになっておかしくない。

 

ステラヴェローチェ(4着)も当然強いが、こちらは正直期待を上回ってはこなかった感が強い。

何より、今回は当週に「ここまで変わってくるのか」と陣営が言うくらい状態が良かった中でのもの。

ただ、この産駒だけに長く成長を続けていき、この世代にあって伸びしろで“遅咲き”するパターンはあってもいい。

良馬場としては、ここまで後半がタフになってくれて絶好展開だったとは思うが、ラストは大外を仕掛けていった反動もあって引退戦のクロノに競り負けた。

ちょうど、同様にラストランだったキセキ(10着)の差し馬だった頃というイメージで見守っていきたい。

 

☆アリストテレス(6着)からは、ガクンとレベルが下がり、G2級ラインは否めない。

そのアリストテレスは、スタートは遅くなかったが、その後どうやら「気が入りすぎていたため、馬群から離して」との談話の鞍上が意図的に下げたらしく、ちょっと厄介な事態が続く。

ただ、この競馬で、前とは離されたとはいえあのラストの伸びなら力はやはりある。

今日の展開でのこの内容や、またしてもキセキ話となってしまうが京都大賞典ツースリー入着の示す通り、この馬もキセキ型の競走馬生活後半を送っていくことになるだろう。

気性面や、ゲートを出るまでの課題を抱えるところまでそっくりである。

この気性的状況だけに、人気がない時にしか買えなくなってくるが、“忘れた頃の、カッココントレイルを苦しめた馬でっせカッコとじ、アリストテレス”は警戒しておきたい。良のタフ展開の長距離G2がベスト。

 

 

 

やはり、特別登録前から感じていた「クロノとエフフォか〜」と穴狙い苦戦しそうな気配の通りの今年の有馬記念となった。

ただ、その中でも当日状況のおかげで、巡り巡って▲ディープボンド奇跡の復活指名に辿り着けて、まあ納得かなというところ。

今回の攻略ポイントは、土日良で稍重→良回復なのに時計が掛かっていたことと、北寄りの風(直線向かい風)。