競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【高松宮記念 2023 レース回顧・結果】不良決戦で入れ替わり必至の上位勢?

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高松宮記念 2023 レース結果

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 ファストフォース 1:11.5 35.5
2 ナムラクレア 1:11.6 35.4
3 トゥラヴェスーラ 1:11.7 35.3
4 ナランフレグ 1:11.8 35.1
5 グレナディアガーズ 1:12.0 34.9

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 高松宮記念 2023

 

3/26 高松宮記念 ◯的中(◯単)

 

レース全体のふり返り

 

不良スタート(当日早朝時点 含水率G前15.8%/クッション値7.2)で終日本降りの状況で、刻一刻と悪化していたため馬場レベル判定は極めて困難だが、一応+2.5秒/1000mを超えてきたあたりと推定

 

内外のバイアスも断定はしづらいが、距離ロスを被るよりは内を通したほうがデメリットが小さいといった感触

 

前半35.6秒、後半35.9秒(トータル1分11秒5)は、一見すると前後半配分からさすがにスローな入りだったものともとれるが、この日の極悪環境を思うとむしろ「前半平均、後半をよくまとめた」結果とみられる

 

当然、馬場巧拙の差抜きには語れない一戦だが、上位の1分11秒台後半ラインはG1としても悪くないレベルとの印象(前半が流れ過ぎて稼いだ結果、終いバタバタになりながらの時計でないという点を評価)

 

 

 



高松宮記念 2023  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

キルロード

予想➡➡➡

結果➡➡➡9着

スタートしての行きっぷりから相当期待感をもったことは言うまでもなかったのだが、直線持たせることはできず。

過去には、不良馬場の当舞台で自身上り36.9秒(勝ち時計1分12秒1)で勝利している経歴もある馬だけに、自身で引っ張ったペースがさすがに+2.5秒超(想定)馬場にしても緩すぎて、上りで劣ってしまった部分もあったか。

期待した、こういった馬場を前々から粘り込む、は不発に終わってしまった。

 

 

◯ファストフォース / ▲ナランフレグ 他

マーチSに入れ込みすぎてこちらは細かくは書いている時間取れずで終わってしまったが、週半ば「この“線”での狙いとなるとこの馬(キルロード)ともう一択、くらいしかない」の「もう一択」だった◯ファストフォースが快勝。

このあたり、とにかく今年ここまでの◎不振を象徴するような展開だったが、(もう“慣れてきた”こともあって)まあ良し。不調の時は、無様でも格好良くなくても当たりゃ何でもいい。

ただ、想定として、上記の通り少なくとも番手で回ってきてこそだと思っていたので、3列目からの好走はちょっと見立て違いだった。

前回不良馬場を走った時もそうだったが、ここまで渋ってくれたことで差しでも他を凌駕できた(それほど得意なクチだった)と見るべき部分か。

そして、戦歴にもハッキリ表れている通り、殊勲の団野騎手という部分も抜きには語れない。

とにかく、この中京1200mでの同鞍上に駆られた直近3戦のパフォーマンスは素晴らしい。

一度は重賞ウィナーに輝いたものの、そこから6歳夏にかけて一時不振に陥っていたことが嘘のような、その後の復調を支えた団野騎手の功績は相当大きい。

「馬0.5勝 騎手0.5勝」と見るべき初戴冠だった。

 

差し想定勢から唯一指名の▲ナランフレグ(4着)は、さすがの追い上げを見せたが一歩届かず。

同じ1分11秒5決着でも、より前傾度が高まって消耗戦に突入していれば連覇もあって良かったか。

この日の馬場換算で後半ほど優秀な平坦戦、そしてその結果のラスト1F減速0.5秒のラップに泣いたものとみられる。

スプリントG1戦線において、モズスーパーフレア、レシステンシアらが抜けた現状、テイエムスパーダあたりが不在のメンツでは、よりこの中京千二で行われる高松宮記念のほうが激流になりにくく、そのあたりが重くのしかかった。

その一方で、これだけ春→秋→春と安定して上位にまとめてきていることで、より本物感は伝わってきている。

 

2着ナムラクレアは、ファストフォースからさらに1列後ろから外を通って迫ってのもので相当濃い内容。

ラスト100mでは完全に並びかけるところまで行ったが、そこは相手のほうがロスなく運べていた。最後は再び突き放される格好で1馬身差に甘んじた。

こういう馬場のレースで100点満点が他にいたら敗れるのは当たり前で、その意味でこの馬にも最上級の評価を与えたい。

 

3着トゥラヴェスーラは、ちょっと驚きのレベルでの好走。

ここまでのスリップ馬場(≠単なる荒れ馬場)で差しでどうなの? 阪神Cからの直行になってどうなの? という背景部分と、ここまで顕著にラチ沿い駆け抜けで馬券内に到達したこと、レースが後半ほど優秀な平坦戦だったことがその理由。

ただ、これは結構偶然の産物だとみているが、直線最も荒れたところを通ったことが幸いだったという可能性が、この「荒れ馬場大歓迎の消耗戦型」にはあり、そういう意味では少し疑惑の3着内容でもある。

 

好内容はグレナディアガーズで、改めてムラはあるがMAXを出し切った時にはこの路線でも最上位級であることを示していた。

絶望的と言っていい位置からのかなり苦しい競馬になってあれだけ詰め寄ってきた内容は、実質2着ナムラクレアあたりとも遜色のないパフォーマンスだったはずで。

 

他、これだけの馬場だったので、今後常に人気上位どころだろうメイケイエール、アグリ、ピクシーナイトといった組を除いてもトウシンマカオ、ウインマーベル、ヴェントヴォーチェ等々、秋は馬場替わりで台頭があっても全く不思議ない、というかあるのが必然なくらいだが……。

おそらく、こういう馬場でこういう結果だっただけに、この見立てがむしろ主流になっていきそうで、今日の結果を受けてのスプリンターズS注目馬は、あえてナランフレグとしておきたい今のところ。