競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【エリザベス女王杯 2023 レース回顧・結果】やはりこの世代

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エリザベス女王杯 2023 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 ブレイディヴェーグ 2:12.6 34.4
2 ルージュエヴァイユ 2:12.7 34.3
3 ハーパー 2:12.8 34.2
4 ライラック 2:12.9 34.2
5 ジェラルディーナ 2:12.9 34.7

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 エリザベス女王杯 2023

 

11/12 エリザベス女王杯 ▲不的中

 

レース全体のふり返り

 

通年平均比-0.7秒を超えるくらいの中速仕様で、3分どころまでのインはだいぶ劣化した差し馬場で発走を迎えた

 

前半1000m1分01秒1はまずまず軽快なペース、トータル2分12秒6はこのレースの平均に届いたかどうかといったレベル

 

アートハウス&ローゼライトの2頭で、戦前のどスロー気配を断ち切るように引っ張ったことで、11.8 - 11.6 - 11.5 - 12.0の平坦戦決着に

 

全般的に、当日の少雨もあって(3〜5着馬あたりを除き)軟らかい馬場を苦にして下げたきらいもある一戦

 

 

 

エリザベス女王杯 2023  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

ジェラルディーナ

予想➡➡➡

結果➡➡➡5着

内容としては、外を回して上々の末脚で迫ってと悪くないように映るが、このコンマ3秒差はちょっとレベルとして低いか。

流れも、懸念されたような瞬発戦でもなく、ふたを開けてみればこの馬にとっては結構“揃った”条件の中でのパフォーマンスでもあった。

もっとも、1コーナーで頭を上げたり、腹回りの発汗が目立ったりなど、いくらか削がれてはいたと思うが。

 

 

ブレイディヴェーグ

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

ラップ的に言えば、この平坦戦のパターンが唯一の隙(でも、このメンツではそれも期待薄としてこの人気でも渋々上位)だったのだが、難なくクリア。

たしかに、平坦戦自体やったことがないだけでこなせないとは言い切れない状態だったとは思うが、大きくパフォーマンスを跳ね上げられずとも下げずに古馬を一蹴したことは素晴らしい。

32秒台2度を含む上り全戦最速のこの馬が上り3位だったのだから、やはりこのメンバーでちょっとビックリの平坦戦となって多少割を食った側にいた馬とみて評価しておきたい一勝。

レースぶりとしても、正直11.6 - 11.5の平坦戦ラップのところで沈むかと思ったところから、ラスト1Fでの伸びが見事で着差以上にどこまでも後続に詰め寄らせなかったであろう内容だった。

決着こそ1-2-3番枠になっているが、この馬の通った2分どころあたりはもう傷んで外から来た組のほうが伸びてしかるべきところ、外で先に抜け出していた3着ハーパーをかわして、後続にも交わさせなかったことも立派。

大箱の瞬発戦でさらなる真価を問いたいところで、牡馬G1でも好走の可能性はありそう。

 

 

サリエラ

予想➡➡➡

結果➡➡➡6着

ラストはよく追い上げ、上り最速をマークしたが、最後方からではもう少しラスト1Fでガクンと落ち込んでくれるような展開でないとさすがに厳しかった。

その意味でも、想定(瞬発戦)の緩んで前後の位置取り差が緩和される流れで見たかったと思うところだが、こればかりは仕方ないところ。

それでも、キャリア7戦の4歳馬でもあり、瞬発戦×上りスピード勝負でマックスG1級へという手ごたえは十分に示していた。

 

 

ルージュエヴァイユ / ハーパー 他

2着ルージュエヴァイユに関しては、上位では最も内を通って上りは3頭の中では最速のものをマークしていただけに、前後の位置取り差が悔やまれるところ。

今回は、抜群のデキだったとは思うが、それでもここからの成長次第で牝馬G1なら頂点に立ててもいいレベルまできていることを証明したか。

4歳といえどキャリアはまだまだ浅く、まだまだ成長している印象の素質馬ということで、引き続き要注目。

3着ハーパーに関しては、上位では最も上りスピード懸念があるところを、うまく乗ってもらっての好走。

通ったコースも、1~2着馬に比べれば最も伸びるところだったはず。

そういう意味で、さすが川田騎手という印象が強く、おそらくここでこれ以上は無かっただろうというパフォーマンスを見せてきた。

シンリョクカ(9着)との0.3秒差の結果をふまえても、牝馬路線では現3歳世代が席巻していっても不思議ないくらいに、もうこの時点で世代間の力差はない模様。

正直、ハーパーでこの位置にくるというのはちょっと想像以上で、3冠馬が誕生した世代によくある他が異様に弱い世代とは明らかに異なっているのだろう。

 

その他からは、馬場情勢は異なるがレースにおいてはロスなく立ち回った組優位が実態だったとみて、注目しておきたいのがシンリョクカ

ラスト100mの伸びだけを見ても本当によく頑張っていると思うし、もう少し諸々「ちゃんとしてあげて、素質高いんだから」と思わずにはいられない一戦となった。

デビュー戦でマークしたラップからは驚かない水準、そしてこれまでのパフォーマンスから硬過ぎる馬場よりこの馬にはチャンスがあったことなど、もっと態勢さえ勝負をかけたものになっていたら、もっとチャンスは拡大していただろうに……。