【NHKマイルカップ 2024 レース回顧・結果】マイル王は朝飯前

――「今後は夏休み」とも言われていて、ダービー挑戦はなさそうですが、その一方で距離についてはまだまだ可能性を示唆していて2000mは守備範囲を目指していく感じになるでしょうか。

5/5 NHKマイルC　▲不的中

①馬場は、遅くはないが顕著な高速化も認められず通年平均比-1.0秒/1000m程度、またここにきてさらにイン有利に傾いてレースを迎えた

②前半3F34.3秒は平均の入り、そこから12.0 - 11.4 - 11.2 - 11.5（上り34.1秒）を刻んでの1分32秒4決着

③中盤が緩んだため全体は平凡な数値となったが、後半ラップなど優秀な3歳マイル王決定戦のそれ

④0.4秒（2馬身半）差つけられているので、2着以下は額面上微妙とせざるをえないが、勝ち馬に関しては古馬G3級の好水準とみられる

予想➡➡➡◎

結果➡➡➡12着

直線でズラリ壁、行き場もなかったが、それ以上に唯一懸念した1分32秒台への時計対応の面を露呈したか。

スムーズさを欠きながらでも手応えさえ見られればよかったが、弾けそうな気配も感じられなかったことは残念であり、不発の原因をとりあえず高速決着に求めておきたい。

ただし、道中緩んだ箇所では行きたがっていた様子も見られたのでその浪費分もあったとは思うが。

予想➡➡➡△

結果➡➡➡1着

この日の馬場で8枠16番から番手を確保して早め先頭と、至極理にかなった競馬で勝利には納得。

ただ、ラスト2Fでレースラップ11.2 - 11.5を刻み2馬身半差まで広げたというのはやはり非凡な能力のなせる芸当だろう。

案外、消耗度低く上がってこれていたのではないかと見ていて、今後状態面をクリアしてぜひダービーにも出てきてほしい。

この日もそうだが、少し「おや?!」と直前まで思っていても、G1デーで好天＆気温上昇ともなるとやはりこの時期はどんどん直線イン（≒前）に傾いてくる。

そういう意味でも、共同通信杯組の強さを競馬の祭典でも見せてきてほしい。

分かりやすすぎるが、2着△アスコリピチェーノが明らかにさらにやれていたはずの一戦。

自ら突っ込んでいっているのでどちらかというと加害側だが、あれだけ接触して躓いて一度外へ行こうとして最後はもう一度内に切り替えてという、非常に苦しい競馬になりながら強い2着浮上の内容だった。

初の牡馬相手のG1でこれが出来るのだから、正真正銘のG1級。古馬G1を戦えているかどうかは成長次第だろう。

あとは、基本的に「額面としては勝ち馬ジャンタルのみ、不利まで加味すればアスコリまで」という一戦のため、相当厳しい競馬をしていた△アルセナール、ディスペランツァ、イフェイオンの3頭を評価しておきたい。

枠から厳しかった△アルセナールは、出だし、直線進路と3重苦になっての内容だけに今後が非常に楽しみに。

ディスペランツァ、イフェイオンの2頭に関しては、ともに直線で進路を遮られブレーキを踏んだ場面がかわいそうだった。

もっとも、イフェイオンに関しては、予想編でも触れたとおり芦毛の牝馬ということでこの日の暑さで相対的に有利だった可能性も排除できないことから、「総じて（評価）のかわいがられ」を生みそうで注意したいが。