競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【日本ダービー 2022 レース回顧・結果】最も速い馬が勝つダービー?

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日本ダービー 2022 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
 1  ドウデュース  2:21.9  33.7
 2  イクイノックス  2:21.9 33.6
 3  アスクビクターモア  2:22.2 35.3
 4  ダノンベルーガ  2:22.3 34.3
 5  プラダリア  2:22.8 35.2

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 日本ダービー 2022

 
5/29 日本ダービー ▲不的中
 
 
レース全体のふり返り
 
馬場は速い(通年平均比-1.0秒/1000m近い)が、イン圧倒ではなく3分どころベターくらいの馬場
 
当日は最高気温28.9℃(府中市)まで上昇し、若干乾燥とともに前日と比べ上り最速馬の馬券内率が低下した

前半1000m通過58.9秒、11.8 - 11.5 - 11.7 - 12.0の平坦戦ラップ、日本ダービーレコードの2分21秒9が示す通り、完全なる持久質振れ決着
 
“キープ・ザ・ペース”競馬を貫いた上位人気3頭の中でも、4コーナーで最も外を選んだドウデュース(4コーナー通過順としては“3強”の中では実質最後方も、ラスト2F手前地点では前が壁にならなかったことで“3強”の中で一気に先頭に)が後続を退けV、“3強”の中で最内を選んだ1人気ダノンベルーガが3着アスクビクターモアを交わせず4着という攻防に
 
ズブズブの差し決着にはなったものの、前半を引っ張ったデシエルトと後半を見事なレベルにまとめてみせたアスクビクターモアの功績もあって、決着時計以上にラップがハイレベルなレースになった印象(特に前半7F1分22秒9通過に対しての後半5F59.0秒)

 

 

 

 

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日本ダービー 2022  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

ドウデュース

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

勝ち切ったのは、豊さんがビッグレースを勝つ時によくある「思い描いていた通り」パターンであり、それ以上でもそれ以下でもないとは思う。

ただ、3着以下2馬身、5着以下にはさらに3馬身の差、そして2分21秒9の勝ちタイムの内容のほうに脱帽という感じ。

アイビー S→朝日杯FSという使い方に、どうしても疑問を感じてしまった今回だったが、右手前好きは本当だったか、この府中でこれまでとはちょっと次元の違う走りをしてみせた。

当然、その他上位勢に対しては、持久戦でのアドバンテージもあっただろう。

これをもってしても、△ジオグリフ(7着)含む皐月掲示板組(イクイノックス、ダノンベルーガ、アスクビクターモア)との勝負付けが済んだとまでは思わないが、とりあえず世代最上位の脚力は示しての勝利。

今年の場合、『最も速い馬が勝つ』皐月賞とは程遠い結果でダービーが『最も速い馬が勝つ』レースになった格好だが、そこで見事前進した。

 

 

イクイノックス

予想➡➡➡

結果➡➡➡2着

いわゆる今回の“3強”の中では、上り最速マークなどをみても最も強い競馬をしたとして良いだろう。

残り400m地点まではダノン、ジャスティン、ジオの壁を回避するために外へ、そこから50mでは遮るものなく外を悠々と既にスパート済みだった勝ち馬ドウデュースの外に持ち出してと、細かなロスならいくらでもあった。

それをおして、あのゴール前の猛追は、世代頂点決定戦で見せた豪脚と称していい。

最大の収穫は、さらなる距離延長への不安払拭と平坦戦をなんなくクリアしたことだろう。

ただし、菊は要注意。もちろん、「この馬のことだから……」とまた18番枠しか入っていない抽選器(苦笑)を廻す可能性もその要因のひとつだが、それ以上に厩舎関西遠征力の問題はかなり足枷になるはずで。

 

 

アスクビクターモア

予想➡➡➡

結果➡➡➡3着

2番手から抜群の手応えで先頭に躍り出ると、1〜2着には交わされたものの出色内容で3着を死守。

これで、後半が36秒台に落ち込んで、自身2分22秒台後半(決着が22秒台半ば)とかなら疑いようもあるが、走り過ぎなくらいよくやった。もちろん、その自身の頑張りで平坦戦に持ち込んだことが、(あえてそう表現するが)「激走」を生んだことには違いないだろうが。

ここから距離が伸びてどうこうは思わないので、さすがにクラシック戦線はもう厳しいだろうが、千載一遇だった皐月(5着)からここで着を上げたのは、この馬の適性を思うと素晴らしいこと。

是非、関西輸送経験を積んでいってもらい、ゆくゆくは大阪杯、宝塚記念でその持久力×機動力を見せつけてほしいところ。

 

 

ダノンベルーガ

予想➡➡➡

結果➡➡➡4着

直線立ち上げで多少外に持ち出さざるをえなかったこと、最後に内を突く形になったことなど、「日本ダービーともなると、そう易々とベストな形は築かせてもらえない」が、今年のダービーではこの馬に一番降ってかかった印象もある。

JRA平地G1の1番人気11連敗ということや、そもそもこの馬の1番人気には、相手の引いた枠のことや自身の府中適性のことはあるにせよちょっと“旋風”が巻き起こり過ぎている感はあった。

ただ、それもこれも僅かな狂いに過ぎず、最大の敗因は11.8 - 11.5 - 11.7 - 12.0の平坦戦にあると考えられる。

この馬は、現状ではヨーイドンが身上だったということだろう。

2冠での人気(皐月2人+ダービー1人=3)はなんだかんだ最上位であり、ハーツ産駒とくれば古馬になってからの返り咲きも十分だろう。

さすがに、菊は人気も下げるだろうし、それでもミスマッチにしてはオッズ下がりきらずで、見合わないとは思うが。

 

 

◯デシエルト 他

◯デシエルト(15着)は、さすがに暴走に近いペースで、特に58.9秒はまだしもその後の2つで11.7-12.3というのはちょっと理解し難い運び。

馬だけではなく、鞍上までほぼ2100mくらいで諦めてしまっていては、ちょっとダービージョッキーの名が廃るというもの。

 

そのデシエルトペースで明暗クッキリという中で、恩恵サイドが5着以下では△キラーアビリティ×ジオグリフ、以外は×プラダリア×オニャンコポンジャスティンパレスらを筆頭に持久力勝負泣きとみていい内容。

ただ、そこはこの日の馬場では一気に平凡以下とみられる2分22秒台後半の5着以下ゾーン。

普通に、既定路線負け色が濃く、さらに距離適性が全面的に露呈したという部分も含めてジオグリフを、それらの中から見直し必至注目株としておきたい。

 

 

 

馬券的には、今回◎の単に肩入れし過ぎたため、2-3人気馬連には手回らず。

3複に関しては▲ダノンの4着に泣くも、どのみち1-2-3人気の組み合わせはさすがに買っていないので……、ということで完全に作戦負け。

もっとも、期待も込めた◯デシエルトが想定を打ち砕くオーバーペースを生み出し、持久戦で優位性を発揮したドウデュースに勝たれているので、狂いは馬券作戦時点ではなくそれ以前にあるのだが。