競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【マイルチャンピオンシップ 2022 レース回顧・結果】その最たる例

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マイルCS 2022 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 セリフォス 1:32.5 33.0
2 ダノンザキッド 1:32.7 33.5
3 ソダシ 1:32.8 33.8
4 ソウルラッシュ 1:32.8 33.7
5 シュネルマイスター 1:32.8 33.5

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 マイルCS 2022

 
11/20 マイルCS ▲不的中
 
 
レース全体のふり返り
 
通年平均比±0秒から少しかかる程度で、3分どころから内がむしろ再び隆盛のイメージ
 
前半3F35.1秒は平均的な流れで、同5F58.5秒も水準上、そして11.9 - 11.6 - 10.8 - 11.6と瞬発戦に持ち込んでの1分32秒5はかなりの高水準
 
時計的な単純比較で、20年(1着グランアレグリア/1分32秒0)近辺の価値がある決着タイムで、2着以下で平凡決着のG1レベル

 

 

 

マイルCS 2022  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

シュネルマイスター

予想➡➡➡

結果➡➡➡5着

馬券内すら確保できなかったのは多少悔やむべきところがあったからだとは思うが、今日の馬場で後ろから外を差されているようでは、どのみち勝ち馬▲セリフォスには及ばず勝ててはいなかっただろう。

もっとも、その敗因はおそらくハッキリしていて、11.9 - 11.6 -・・・・・・と結構動き出しが遅れていたためとみられる。

ラスト3F目まで緩んだまま迎えたことで、上り3Fトータルではそこそこの34.0秒でもうち後半2つのスピード比重が高まっていて、その意味で上りをまとめられる組に劣ってしまっていた(ソダシの好位差し健闘がその最たる例)。

それでも、額面として決して褒められたものではなく、これでは今日出し切れたセリフォスは当然のこと、出し切れなかった次世代勢にも苦戦を強いられる今後となっていきそう。

 

 

セリフォス

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

内回りとの合流地点まで一瞬緩んだ流れの中、大外実質最後方からの直線立ち上げの形で、見事なキレっぷりを披露し追い込みV。

内外バイアス的には、ここにきてむしろ3分どころより内が盛り返していたくらいだったので、大外を通っての突き抜けはなかなか優秀。

加えて、時計的にも一昨年のグランアレグリア水準まで見込める内容だったとみられ、あとはここからは厩舎力だけという感じ。

間違った方向にさえいかなければ、この馬が厩舎初の古馬G1馬に輝く可能性は大いにある。

今日の中では、同世代の◯マテンロウオリオン、△ダノンスコーピオンも含め、少し荒れてソフトな馬場への適性などで上回っていたというのもあるだろうが、それにしても立派な、そして結構独壇場な内容だった。

ちなみに、近年のものとして初の本格派マイルCS3歳ウィナーだったと思っている(残念ながら、ステルヴィオ、ペルシアンナイトの2年は低レベルだったとみている)。

 

 

◯マテンロウオリオン / △ダノンスコーピオン / ダノンザキッド / ソダシ 他

◯マテンロウオリオン(10着)は、平坦戦サイドの馬なのでこの流れでは仕方ない。

11.9 - 11.1 - 10.9 - 12.0とかの瞬発戦ならまだ良かったかもしれないが。

あとは、当然最内枠からそのまま最内エスコートを選んできたという点で、予想としての誤算もあった。

いずれにせよ、NZTでみせたような抜群の手応えで差してくるには、平坦戦×外ぶん回しだろうということで、今日の敗戦だけでは見限れない3歳の隠れ実力馬ということにしておきたい。 ☆次走注目馬☆

 

△ダノンスコーピオン(11着)は、おそらく時計勝負もってこいなところが今日に関しては出過ぎて、マイルドな時計の戦いで良さが全く出せなかったことによる大敗だろう。

こちらも特性が悪いほうに出ただけという印象で見限れない。

鞍上は、3歳馬ゆえの「ここにきての成長に伴う馬体バランス」の変化への指摘もしていた一戦。

少なくとも、勝ち馬セリフォスとこの時点で1馬身差圏内の脚力は十分あり、その意味でこちらも見限れない。

 

2着好走のダノンザキッドは、見た目はラスト1Fでグイっと伸びて単独2番手に躍り出たという感じだったが、その直前にソダシにぶつかり、ホウオウアマゾンにこすりと、狭いところで揉まれつつも堪えたことで開いてからの爆発力に繋がっていたか。

もっとも、ここのところなかなか直線で手前を替えてくれず伸びあぐねていたところ、偶然の産物(両隣との衝突)で手前が替わるキッカケをもらっていた、という側面もあったかもしれないが。

通ったコース自体もほぼこの日のベストで、同じ2枠だった◎との明暗を分けたのもスタート直後からこの馬かあっちかという横位置もあったように思う。

 

3着ソダシも、ダノンザキッドに寄られながらへこたれず立派な伸びをみせた。

正直、下の世代からの突き上げも考えると、もうこれで牡馬混合G1奪取の線はかなり薄まったと考えざるを得ないが、それでもこの馬には先行力がある上に、今回その武器を馬場とメンバーによってかなり削がれた中での戦いだったという事実もあり。

引き続き、速い上りを出せる前残り高速リンクなら1人気近辺でも警戒はしなくてはならないだろう。

 

不運だった☆ジャスティンカフェ(6着)、◎同様にさすがにもう少し後半比重が低く収まって欲しかった△ソウルラッシュ(4着)も、G1戦線で楽しみな脚力の部分を、それぞれ苦しい形の中でも十分示していた。

3番人気の支持を集めたサリオス(14着)は、これぞこの馬の府中以外、内枠での競馬という負け方で、いろいろ要因はあるにせよ尖り過ぎた特性をもつ故、ハマらない時にはとことん弱い、そういう一面が見えた結果だろう。