競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【チューリップ賞 2024 レース回顧・結果】セキトバイーストが作った流れが明暗分ける

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――強かった2着内容だと思うし、現代競馬ならそれがスウィープフィート人気を案外抑える作用をもたらすと見込みつつ、さらにもう一歩踏み込んで……(バイアスの妙にちょっと期待)。

チューリップ賞 2024 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 スウィープフィート 1:33.1 34.3
2 セキトバイースト 1:33.3 35.6
3 ハワイアンティアレ 1:33.4 34.7
4 タガノエルピーダ 1:33.6 35.6
5 エポックヴィーナス 1:33.6 35.1

 

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 チューリップ賞 2024

 

3/2 チューリップ賞 ◎的中

 

レース全体のふり返り

 

芝は、中山とは違いそこそこ時計良好で、終日稍重の午後で通年平均比±0秒近辺、内がハッキリ有利な状態で行われた

 

前半3F34.5秒、同5F57.7秒は、明らかに速く(そして5F目まで快ペースが長く続いた)、11.7 - 11.5 - 11.6 - 12.3の平坦戦決着

 

1分33秒1の好タイムといいG1(桜花賞)に直結していい一戦ではあり、「差し向きの持久力勝負」とは裏腹に馬場がラチ沿い優勢だったことも大きなポイントとなりそう

 

 

 

チューリップ賞 2024  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

スウィープフィート

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

前走時に、「乗り替わったら圧勝では?」と注目していたため、素直にここ本命視。

ペース論からすれば、2着セキトバイーストが圧倒的に強い競馬をしていることになるが、この日の馬場バイアス的には追い込みであってもこの馬だけはその0.2秒差をもって「さらに上」判定は十分の内容。

ただ、この日は前走まであまりに不憫だった分、いわば“不憫貯金”を武豊騎手の“もってる人カード”でもって切り崩した一戦だったこともある。

未勝利のように、前傾戦になって普通に乗ったら勝つよというだけの結果、との側面も否定はできない。

それが、こうして脚光を浴びる形になってしまったことは、ここを狙えていて本当に良かったと思うと同時に、次はホネが推すターンではないかなとも思うところ。

それでなくとも、どスローに苛まれるリスクは常にあるタイプなわけで。

 

――ただ、ここまで記したように見られるのが主流では? との思いも、個人的には実は結構ある。

ほとぼり冷めて冷静に振り返った時に、「あれはハマった」「出遅れて、今度は届かない」……旋風が吹き荒れるというやつ。

単オッズの集中緩和(と複勝売れの一途)が、読み通りなら本番で顕著になるだろうが、いずれにしてもせっかくチューリップ賞前からマークしていた馬だけに、オッズ(想定)を最大の争点に見ていきたいところ。

馬場は何せ厳しかったハズで、なんなら2週連続の“豊スウィープ”(アワーズ→フィート)揃ってここからG1獲りだぜぃってことで。

 

 

セキトバイースト

予想➡➡➡

結果➡➡➡2着

馬場だけはイン有利ということでプラスに働いたものの、その他57.7秒のハイペース逃げを筆頭にかなり目立つ2着内容。

差し・追い込みではなく、(これで)自らペースを刻んでいくタイプ(になった)と見ることができる以上、そうそうこの馬のチューリップ賞内容をけなすことはできないだろう。

もっとも、これで継続騎乗になるだろうし、そういう意味で訳の分からないスロー演出→自滅終戦、またはさらにやりすぎハイペースが本番で見られそうで怖いが。

 

 

ハワイアンティアレ

予想➡➡➡

結果➡➡➡3着

思いのほか好戦なので、漁夫の利3着だろうと何だろうとこの馬も単体コメント扱いで記しておきたい。

この馬に関して、1~2着との差は小さくなく、一方で4着タガノ以下との差はそう大きくないと思うが、まず走破水準として並の年ならチューリップ賞ウィナーに立てていいものだったことが素晴らしい。

未勝利勝ち直後で臨んでの切符獲得は、シゲルピンクダイヤ以来だが、当時の2着水準とは時計も指数的にも遥かにこちらが上。

当然、脚力だけなら桜花賞でこの馬こそ狙い目になり得る存在だろうし、前走のようにペース次第では強とは全く異なる戦法も取れる(この日は、前半のペースに加え、おそらく鞍上が内でロスなく運ぶことを選んだために後方待機策になったとみているが、外枠からならそのまま押し上げていくことでもう少し位置を高めることは可能な馬)。

一転ここよりマイルドな流れの本番での、引き続き外枠入りして「え?! ハワイアンティアレ差しじゃないの?」という競馬が、桜花賞でのチャンス拡大パターンではないだろうか。

ただし、この馬には420キロの馬格の面で別の大きな問題があると考えていて、少し1か月後の檜舞台には成長が追い付いてこないのではないかと思っている。

さすがに、推定410キロ台でG1というのは3歳牝馬であっても、厳しすぎる好走の壁となるはずで。

古馬になって以降を中心に、馬体増とともに先々での飛躍を楽しみにしたい一頭。

 

 

◯ショウナンマヌエラ / タガノエルピーダ / ラヴァンダ 他

◯ショウナンマヌエラ(14着)は、立ち上がるようにしてゲートを出て最後方からになってしまい大敗。

ただ、大外を追い込んで2着から0.8秒差と着順ほど差は大きくなく、その証拠に上り3位で詰めてきていた。

これはこれで、そうひどいものではない内容だったとみておきたい。

 

タガノエルピーダ(4着)は、休み明け&叩き台&大外枠であったことを思えば、この水準のハイペース前付けでの4着は仕方なかったという印象。

朝日杯FS自体そうハイレベル戦ではなかったことが証明された結果でもあるだろうし、一応時計は詰めている。ただただ運がなかった印象が強い。

 

スティールブルー(10着)、ガルサブランカ(8着)、ミラビリスマジック(6着)といった素質を評価された組も、基本は総じてこの超ハイと言ってもいい異例のチューリップ賞の流れに玉砕されたとみていいだろう(特に後傾戦でしか好走したことがなく、初めから好位だったスティールブルーは最も情状酌量余地が大きい)。

ガルサブランカについては一応序盤1列後ろから、ミラビリスマジックは一応前走で非後傾戦Vをもっていた部分はあるが、いずれも先々いくらでも挽回してくる組だろう。

何より、直線少なくとも2度進路切り替えの不利がありながら5着したエポックヴィーナスが、キャリアハイの未勝利2着が完全前傾戦でのものという馬であり、レースの全体像を如実に表しているとみる。

 

他では、ラヴァンダ(7着)を注目馬扱いとしておきたい。

序盤は、このペースでも折り合いギリギリ、がっつり抑えられてというようにやはり本来1400m以下に詰めていくべき気性のこの馬。

この日はその結果、待機策に回り流れは向いた口だが、とにかく直線で全く捌けず酷いもの。

若干、あからさますぎるところが嫌なのだが、それでも高レベル戦の中でのものということで素直に評価を与えておく。

前走時など、坂路時計でも素晴らしいものを見せる馬だけに、距離を詰めていって真価である点については疑いようのない部分だと思うが、脚力に魅力あふれるスプリンターという位置づけでマーク対象に。 ☆次走注目馬☆