競馬予想のホネ【坂路ビシビシの日々〜 重賞予想と追い切り注目馬&レース回顧】

“競馬予想の再生 〜Re:Bone を目指して” 競馬予想の骨組みを、しっかりと組み立て、振り返るーー それを目的とした半自分向けノート(備忘録)として綴っています。重賞展望、調教評価、回顧記事、平場予想などを掲載中。穴馬探しに、人気馬の取捨検討に、あなたの予想の“最後のスパイス”としてお役立てください。

【エリザベス女王杯 2021 レース回顧・結果】アカイ、アカイ、アカイ、赤すぎるよ直線

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エリザベス女王杯 2021 レース結果

 

 

着順 馬名 タイム 上3F
1 アカイイト 2:12.1 35.7
2 ステラリア 2:12.4 36.1
3 クラヴェル 2:12.5 36.1
4 ソフトフルート 2:12.5 36.0
5 イズジョーノキセキ 2:12.5 36.5

 

ホネ的! レース回顧 / レース分析 エリザベス女王杯 2021

 
11/14 エリザベス女王杯 △不的中
 
 
レース全体のふり返り
 
 
1000mあたり通年平均比+0.5秒(野芝開催期除く)程度要す馬場レベルだったとみられる
 
前半1000m59.0秒で、縦長とはいえ後続もついて回る隊列では、かなり厳しい前半は事実
 
ただ、後半1000m(12.1 - 12.2 - 12.2 - 11.8 - 12.5)で、ラスト3つ目まで12秒台が並ぶというのは一転慎重ペース
 
2分12秒1決着は平均より上で、荒れたが凡戦ではない
 
 
 
 

エリザベス女王杯 2021  各馬ふり返り 予想と結果

 

 

 

アカイイト

予想➡➡➡

結果➡➡➡1着

お見事! というしかない、幸騎手のドンピシャタイミングでの仕掛け、これに尽きる。

内絶好ではないので外枠リスクは多少低減されていたとは思うが、それにしてもあの3コーナーからの仕掛けで、先行勢はまだスパートを開始せず、自身は絶好手応えで馬場の良いところを通って前との差を詰めることに成功し、そのまま完勝を果たすとは驚かされた。

奇襲大成功といった今日のレースぶりである。

当日にイズジョーノキセキの評価を高めたように、同馬と直線での位置が逆なら、京橋S当時の内容からしても当然ノーチャンスではなかったと思うが、ここまでハマって直線2列目スパートが叶うというのがそもそもイメージできなかった。

2分12秒1で、後続も完全に離していれば、とりあえず低レベルということもなし。

 

 

ランブリングアレー

予想➡➡➡

結果➡➡➡9着

締まったペース、一瞬は緩んだ(というか、なかなか加速が入らず)もののおあつらえ向きの流れをインの好位で直線を好手応えで迎えたが、勝ち馬に併せられて伸びず、後続にも交わされて0.7秒差9着。

ちょっと、よく分からないが、直線あまりの勢いで勝ち馬に交わされて怯んだか、12.2 - 11.8のこの流れにしては加速を伴う展開に削がれたか。

乗り方には大変満足しているし、それだけにこの馬にとっては見た目通り案外な尻すぼみゴールとなって残念なところ。

鞍上はシンプルに距離を敗戦理由に挙げている(たしかに、平坦馬で1800mが適性ど真ん中と仮定すると、1600~2000mが範疇となり、2200mは1F長いことになるのだが)が、少なくとも次の距離短縮では売れること請け合いだろうし、出来ればここで走ってきてほしかったのだが。

 

 

アカイトリノムスメ

予想➡➡➡

結果➡➡➡7着

こちらは、◎ランブリングアレーの外から勝ち馬アカイイトとともに伸びかけたところで狭くなってしまっているので仕方なし。

鞍上は、一応「最後外から来られて反応が出来なかった」的なコメントを残しているようだが、ジリジリになりそうに見せたところから根性で伸びてくるこの馬にとっては、非常に痛かったと思うし、悲観なし。

「してやられた」勝ち馬に、直接的に勢いを封じ込められたことによる今日の負けは、どこかで返すことになる“借り”という位置づけ。

 

 

レイパパレ

予想➡➡➡

結果➡➡➡6着

序盤はこの馬にとってはまだ許容範囲だったものの3コーナーから掛かり、しかも内ラチ早め先頭ではまあ仕方ないだろう。

力を出し切れなかったのは事実だが、それでいて2着とは0.2秒差というこの日の内容は、特に悪いということはない。

ディープインパクト産駒だけにここからの上り目には疑問は残しつつも、もうこれで「持ち前のスピードを制御して」の2000m超戦でのG1獲りというのはあまり考えなくなるだろうし、マイル路線で見られることに期待感を高めた一戦だった。

 

 

ステラリア

予想➡➡➡

結果➡➡➡2着

レースラップと、上位馬の競馬が示すように、「前半はついていかず、後半ほど前に取りついて」が正解という展開で、上位勢の中では最も逆のことをしての、完全外差し2着だから強い。

加えて、このレースのターニングポイントでもあった3~4コーナー中間で、勝ち馬にカットされ外に振られるシーンもあった。 ☆次走注目馬☆

 

 

△クラヴェル / ウインキートス / ウインマリリン / テルツェット

他では、やはり△クラヴェル(3着)は、ただの上りスピード+瞬発戦依存型でなく、牝馬同士ならそもそも総合力上位であったことを裏付ける走りだった印象。

ハンデ戦を意識して使われたところからの56キロで、人気が示す通り今回そこまで楽ではなかったと思うが、それをクリアしてきたというのは脚力証明の部分が大きいだろう。

展開や前で不発に喘いだ組がいたことだけが好走理由ではないとみたい。

そして、鞍上が残した「皆さんが思っているより難しい特殊な馬を、よくスタッフが作ってくれていた。今までで一番の仕上がりで、スタッフが良く持って来てくれた」という談話も実に興味深いところ。

 

そして、ウインキートス(10着)、ウインマリリン(16着)、テルツェット(11着)と上位人気だった組は、やはり臨戦過程で負けた印象が強く、今後もG1.5級能力として扱っていくべき存在だろう。

ウインキートスは、前走仕上がり過ぎてしまっての参戦と鞍上と初長距離輸送。パドックでは、かなり物見がひどかった様子。

ウインマリリンは、何といっても右肘腫の再発。前走+14キロから、長距離輸送を経ても-4キロの過去2番目馬体重で、叩き2戦目のG1を迎えるというのは、攻めきれなかったことの表れとみている。

テルツェットは、直行でここでは厳しいのに、そのひと叩きを投げうってでも馬体のことなどを重視した末、当日馬体重424キロ(-2キロ)では戦えない。初関西圏輸送もあったのだろう。

残念ながら、3頭はこれら敗因が前面に出過ぎてしまった。